”新”とあるのは、アクロポリスの麓にあった”旧”博物館と区別するため。
6月20日は博物館の会館記念日で午後8時から入館が無料でした。(22時閉館) 入り口の前ではクラシックコンサートもやっていてたくさんの人で賑わっていました。
博物館はアクロポリスだけのために立てられた超近代的な建物。
帯状の装飾(フリーズ)は実際のアクロポリスと同じ寸法で設計されているそうです。 一階はとにかく人がいっぱいだったので、私たちは一番上の3階まで上がって下に降りながら観て回りました。
オリジナルの装飾とプラスターのコピーを組み合わせたパネルもありますが、忠実に再現されています。欠如しているほとんどの帯状装飾はロンドンのブリティッシュ博物館に今でも保管されていますね。
この帯状の装飾については、盗まれたとか、略奪されたとか、合法的にイギリスのものになった、とかいろいろ言われてるけど、ギリシャは何度かイギリスに向かって返せっと訴えて?いますが。そしてイギリスはいろいろな理由をつけて拒み続けています。
ギリシャがこの新しい博物館を作った理由の一つは、ギリシャがアクロポリスのすべての遺跡を最高の状態で保管展示する準備と能力があることを示すため。イギリスさん、いい加減元の場所に戻してくれませんかね?
たくさんの展示物の中でも西側の切妻壁に彫られたアスィーナAthenaがカッコいいです。切妻壁とは英語ではペディメントといいます。
アスィーナが岩を打つ、そしてオリーブの樹が芽を出す。オリーブは灯りとなり食用となり肌や髪を保ち石鹸となり、薬としても使える。これらのギフトが、ポセイドンの持つ防衛のギフトとより勝るとされ、アスィーナが神の後継者(奨励者)に選ばれ街の名前になったのです。
これがまたとても魅力的で綺麗な装飾でした。高さは4m、東側の切妻ペディメントにあったものです。繊細なデザインに目を奪われます。
もう一つ目に止まったのはアクロポリス建設時に使ったクレーンの模型。すばらしいエンジニアリングです、ほんとに。