遅ればせながらミレニアムシリーズの4作目を読みました。英語の小説を読むのには毎回1ヶ月以上かかるのですが、今回は1週間で強引に読了。
とりあえず全体の概要と結末が知りたくて、わからない単語や表現は大まかに予想したり、思いっきりすっ飛ばしてしまったのでちょっとあやふやに理解してしまった所も正直ありますが、今回もリスベスがインテリジェントらの上を行く能力でサイバーアタックする所や、巨大な敵を最後には巻いて乗り切る所をどきどきしながら一気に読み切りました。
英語のタイトルは直訳すると”蜘蛛の巣の中の少女”となっています。スウェーデンのオリジナル版では直訳で”私達を殺さないのもの”と訳せるかもしれません。
作者が違うので、登場人物のキャラクターとか文体とか少し変わってるかもと思いましたが、ほとんど違和感なく、新しい著者ラガークランツがレギュラー登場人物の特徴を忠実に引き継いで書き上げたのがわかります。
リスベスは相変わらず孤独で強く、敵に対する制裁や無謀にも思える行動も現存でした。ブルンクヴィストの洞察やひらめき、判断の素早さもあっぱれという感じでしたし、巨大組織を絡ませる展開もわくわくさせてくれました。
フェミニストだったステイグ・ラーソンのメッセージも多少入っていたんじゃないでしょうか。
新しい展開として4作目で双子のカミラの素性が明かされましたね。人を思い通りに操る魔性の女性。かなりの悪女で意外でした、相当な悪じゃないですか彼女(笑
全体の内容の感想としては、ミレニアム2作目と3作目とちょっとパターンが似てるように感じたのは否めません。
組織の情報を握ったバルダーが狙われたり、リスベスがコンピュータ一つで組織の奥の奥の最階層まで入り込んで根元を突き止め、かき乱していきます。
相変わらずセポSepo内は権力争いが絶えず、ブルンクヴィストとリスベスの口コミの後で、ノコノコと現場に現れる始末。足を引っ張る密告者がいたり、事件解決に何の役にもたっていない所は、読んでいて気持ちは良かったです(笑)
若手の純粋なキャラクターのジャーナリスト·ザンダーがやられてしまったり、ミレニアムがまた会社の危機にあったりと、全体的にはシリーズ2、3と似てるなという印象でした。
それから心なしか最後らへんはかけ足で事件解決に向かった気もします。前3作目に比べるとキャラクターの行動や思考への詳細な記述とか、関係していないようで関係してしまった出来事への展開は少なかったのではないでしょうか。
4作目も十分太い小説でしたが、2,3作目を改めて見てるとさらに分厚いです。
後を残すような終わり方だなぁと思っていたらやっぱり5作目が出ていましたね。もう少し今作を味わってから5作目は読みたいと思います。
4作目の登場人物について少しまとめてみたいと思います。