三成聖者大聖堂 オーソドックス・カセドラル
ここはティミソアラ正教会の大主教の本拠地。
1941年に建てられたので比較的新しい教会堂ですね。
温かみのある2色のレンガを基調に、グリーンの屋根はタイルで装飾柄が施されています、可愛いくてスレンダーな趣きだなと思いました。
私のオーストラリア人の彼はどの国を訪れても教会や大聖堂には全く興味を示さず、どこも同じだと言って頑なに中へ入りません。なので今日も私一人だけてくてく中に入って見学です。
私はキリスト教徒ではないし、むしろ無神論者ですが、教会や大聖堂のその存在の強さにはいつも圧倒されます。芸術作品としては外観も内装も近代的な建物なんか比にならないくらい立派だなぁと思うので、ドアが開いていれば必ず立ち寄ることにしています。教会や大聖堂の中へ入ると不思議と穏やかな気持ちにもなります。
大聖堂は一番高い部分で90mあり堂々と建っていますが、カソリックの教会と比べると正教会というのは、どことなく謙虚さが感じられます。日が落ちるとライトアップされるので夜来てもその景観を楽しめますよ。
このティミショアラの大聖堂は3人の正教会聖人に奉献されたものだそうです。
1、大主教 大ワシリイ
2、大主教 イオアン
3、大主教 グレゴリイ
(主教というのはキリスト教の役職のひとつ、カトリック教でいう司教のこと)
3人ともローマ帝国時代のトルコ出身で、神学者として、いろいろな派閥のキリスト教徒から崇拝されています。
(正教会で神学者の称号を持っているのはこの3人だけ)
東京の復活大聖堂の中にも大ワシリイとイオアンのイコンが描かれてるそうですよ。
中に入るとゴールドの基調色に、たくさんの壁画が描かれています、これらの壁画は ”イコン” と言って、教会の歴史を描写したものです。
大理石の色合いもとてもきれいです。上に挙げた3人の聖者の壁画もありました。
これらの壁画は第二次世界大戦前後の
難しい情勢の中、ハンガリー出身のアナスタシオス・デミアンによって描かれたそう。
この大聖堂はルーマニアの歴史記念物に指定されています。
入場は無料、ミサの途中でもエントリーは可能ですが、写真は控えた方がいいでしょう。
地下には美術館がありこちらも無料で観覧することができます。美術館への入り口は右手の奥にあります。(美術館のみ月曜閉館)