ルーマニア・ストリートチルドレン 製作者が触れなかったトピックと私の感想

私が見たドキュメンタリーは、世界にいるストリートチルドレンのごくごく一部で、実際のその子供達の数は150億人を超えるそうです。150億人は日本人の総人口を優に超える数です。

評価と批判

ビデオを見た後にこのドキュメンタリーに関する記事やコメントをあちこちのサイトで読みあさって、たくさんの人が衝撃を受けて痛みを覚えたのが伝わりました。ですが、その逆の批判的な意見も同じくらいありました。

制作者エディツ・ベルズバーグさんの出身地、アメリカにはブカレストの何倍も貧困家庭暮らす子供達がいてそれはあまり報道されていない、隣のメキシコでもストリートチルドレンはたくさん存在している中、なぜわざわざルーマニアを選んだのか、子供達がストリートに出たのは避妊や中絶の禁止が原因ではないと言う人、多くの子供達は自分をクールに見せようと自分の意思で好きで家出している、親の手に負えない子もいる。

またこのドキュメンタリーでセックスツアーを催行する業者を助長するかもしれないという懸念などいろいろな意見がありました。

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ベルズバーグが触れなかったトピック

ベルズバーグはドキュメンタリーの中で性に関係することに一切触れていません。少しでも聞くと子供達は口を閉ざすため、彼女はここはラインを引くべき所だと判断して距離を置いたそうです。

ドキュメンタリーがリリースされた後に、ベルズバーグはクリスティーナが女の子を少し小綺麗にしてどこかへ送ったり、アナもさっぱりとした後突然いなくなって2~3時間後にまとまったお金をちらつかせて戻ってくることが何度もあったと言っています。

クリスティーナは別のインタビューで女友達に売春をさせてお金を得ていたと認めていて、アナも売春で検挙されたとの情報がありました。

ストリートチルドレンはどこにでもいる

2001年にリリースされたこのドキュメンタリーのことを私は全く知りませんでした。ルーマニアのことも実際に行くまで何も知りませんでした。初めに見た時はショックで気分が滅入ってしまいましたが、2日程経って少し冷静にビデオの内容を考えられるようになりました。

ストリートチルドレンがいるのは何もルーマニアだけじゃないし、ロシアやインドにもたくさんいることを私は知っています。ギリシャのアテネにも路上で寝ている親子を見たりもしました。

ただ子供だけのこういうドキュメンタリーを見たのが初めてだったのでショックを受けてしまったのです。

特にアナですね、10歳前後の子供が”ストリートに戻る”と意思を伝えて、その意思を母親が受け入れたのはとてもショッキングでした。”彼女がストリートに行きたいって言ってるんだから、何も出来ないわ”くらいの反応に、これを育児放棄ととるかそれとも個人主義の極みととるか、混乱しました。

白衣を着た女性が10歳の子供に”ドラッグをしないなら薬を処方する”と説くシーンは言葉がでませんでした。

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シルバーのペイントで思いっきり汚れた顔でラリってるマカレナを見て、最初はあぁこの子もう人間じゃないなと思いました。

独裁政権時の政策の失敗だったと言われてますが、でもみんながみんな捨てられた子供達だけじゃなくて、危険だけどワイルドで自由で楽しくて、もしかしたら、子供達の間でストリートに出ることが”流行り”だったんじゃないかとさえ思います。

政府の責任でもあり、親の責任でもあり、子供の責任でもあるすべてが機能していない状態だったんですね。しかし考えればこういう状態にある地域社会はどこにでも存在するのです、日本にだって。全部ひっくるめて社会であり、人間なのかなと思いました。

そうしたらじゃ社会って何?人間て何? 自由って何? 個人主義って何? 子供の意思って何?みたいな自問自答が次から次にひっきりなしに溢れてきて、考えがまとまらず混乱です。

アンの行動も、あぁこの子ちょっと精神病んでるかもなと思ったけど、じゃぁ正常がどういう状態かと言われると、答えに詰まります。

社会に適合できない子ども達と一括りにしても、じゃいわゆる権力者が作った社会に適合する必要はあるのか、などなんだか哲学的な方向に行ってしまい、ストリートチルドレンよりもいつの間にか自分の常識についての問題と化しているのに、ん?変だな。と思うこともしばしばありました。

常識とは

私の考えというのは私が今まで経験した範囲でしか導きだすことできないし、それが正しいなんて実の所わかりません。私が今まで経験した範囲では親は子供が自分で独り立ち出来るまで、早くて16歳、最低でも18歳までは面倒を見るべきで、親の責任下に置くのが当たり前なのです。でも子供には虐待されてるなら逃げ出す権利もあるはずでね。

私にとってドラッグをすることは自虐行為でばかげた全く無意味なことだけど、他の人には娯楽だったり”必要”だったりするわけです。

ネット上で”自分がどれだけ恵まれているかわかった”などのコメントをたくさん見かけました。私も正直そう思いました。

私にとっては子供は無力な存在だと認識してるので、そんな無力な子供達があんな厳しい環境にいるのを見てショックだったけど、その後で”自分の恵まれ度”を評価しまったことに後ろめたさを感じました。

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心を動かされたという意味で私はこのドキュメンタリーを高く評価したいです。どこの国での話しなどではなく、ストリートチルドレンが存在していることをありのまま認識させて、15年以上経った今でもコメントが飛び交っているのは心を揺さぶられた人がたくさんいたということです。作品はそういうものであるべきだと思います。

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参考記事
http://chronicle.su/society/violeta-macarena-rosu/mihai’sFB
https://www.facebook.com/tudose.mihai.332fref=gm&dti=170625613045771&hc_location=group

Cristina’s Street

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